2018年11月7日水曜日

PHD2 「ガイドアシスタント」ツール



赤緯方向のバックラッシュが気になるので、「ガイドアシスタント」ツールを
使ってその関係を調べる前に、このツールの使い方をまとめてイメージング
してみました。
















1.通常のガイド開始後、ガイドアシスタントのスタートボタンをクリックする。
 (一時的にガイド切断し、測定開始)

2.10分間ほど測定し、ストップボタンで終了する。

3.「赤緯軸バックラッシュの測定」(Measure Declination Backlash)に
 チェックを入れてあるので、それがすぐ開始する。
 ※(星を見失った場合、ストップボタンで中断、準備を整えて再開)

4.バックラッシュの測定の完了後、終了して通常のガイドが再開。

5.測定結果のウインドウで、「Show Backlash Graph」ボタンをクリックする。
 (マウントの動きをグラフ化)








2018年11月6日火曜日

直交性エラーが解決



最近の天候は、雲のない晴天が2日間と続いたことがないですが
11月3日久しぶりの好天だったので、先日の直交性エラーを何とか
解決したいという思いから、試行錯誤してみました。

その結果、キャリブレーションの実行終了後、
「キャリブレーションから計算された赤経/赤緯の角度が疑わしい」の
ワーニング表示する問題について、とりあえず解決しました。


PHD2画面右下の詳細設定パラメータ(脳みそ)で
「ガイド」タブを開き、キャリブレーションステップ値を変更してみました。

「キャリブレーション赤緯」に、ガイド星のおおよその赤緯:30(度)を
入力すると、キャリブレーションステップ値は、今までの750(ms)から
900(ms)に変わって、この数値設定でキャリブレーションを開始。

























キャリブレーション実行状態は、West Stepと戻りのEast Stepは順調でしたが
North Stepに時間が掛り、戻りのSouth StepとBacklashは短時間で動作しました。
キャリブレーションは約3分で終了。(直交性エラー時は約8分も掛かる)


キャリブデータは
直交性エラー:3.5 (10未満)
赤経ステップ:13、赤緯ステップ:11
共に正常値を示していて、
「キャリブレーションから計算された赤経/赤緯の角度が疑わしい」の
ワーニング非表示となりました。















ガイド星が赤経、赤緯のどちらの方向にどの程度流れ、
どのタイミングで修正が入ったかを見てみます。
(オートガイド中の約10分間)



次に、ガイド中にガイド星がどのように動いたかを見てみます。
(オートガイド中の約10分間)

特に、赤緯方向(±共)に移動が目立つ。




続いて、ガイドを一時停止し、構図合わせ後(対象天体をアイピース視野中心)
ガイドを再開してからの状態(約11分間)を見てみます。

















6分経過後ぐらいから、赤緯の±共にガイド星の動き幅が大きくなってきています。




























2018年11月1日木曜日

アンチバックラッシュの設定準備



HCの「アンチバックラッシュ」機能の設定値を決めるために
実機で戸惑わないよう、手順をまとめてみました。





MENUキーを押し、アップキー/ダウンキーで
 「スコープセットアップ」を選択し、ENTER。




アップキー/ダウンキーで
 「アンチバックラッシュ」を選択し、ENTER。





アップキー/ダウンキーで
 「方位ポジティブ」を選択し、ENTER。




設定数値を入力して、ENTER。





 BACKキーを押し
アップキー/ダウンキーで
 「方位ネガティブ」を選択し、ENTER。





 

 設定数値(④と同じ)を入力して、ENTER。





 BACKキーを押し
アップキー/ダウンキーで
 「高度ポジティブ」を選択し、ENTER。




設定数値を入力して、ENTER。





  BACKキーを押し
アップキー/ダウンキーで
 「高度ネガティブ」を選択し、ENTER。





設定数値(⑧と同じ)を入力して、ENTER。














2018年10月29日月曜日

直交性エラーの解決ヒント!




直近(10/26早朝)のキャリブデータ














直交誤差のワーニング表示されることについて、最近お世話になっております
HIROPONさんのアドバイスと、お2人(ウッディさん、So cool meetingさん)の
ブログ記事を参考にさせていただき、直交性エラーを解決できそうなヒントに
たどり着きました。

それは、HCの「アンチバックラッシュ機能」で、初心者の私にとっては、初めて
耳にする機能です。
HCのメニューボタンで確認して見ると確かにありました、今までに一切触った
ことがないですから、設定値は当然のことですが、初期値の「00」表示のまま
ですね。

RA軸、DEC軸それぞれのポジティブ/ネガティブ設定値(DEC軸の方が、
二段階加速するそうなので、数値を大き目に)を色々と変えてみて、キャリ
ブレーション動作テストを、後日試してみようと考えています。









2018年10月27日土曜日

赤道儀のASCOM接続でオートガイド



PHD2をASCOM接続として使いたいと思い、その準備をしてみました。


PHD2の機器プロファイルの設定。
















接続システム



















接続は以下のようにしました。

HCのファームウェアアップデートに使っていた、ケーブルで
・赤道儀 → ハンドコントローラー → mini-B~USBケーブル → PC

ガイド星の撮像取り込みで
・ガイドスコープ → SSAG → USBケーブル → PC

従って、オートガイダー → オートガイドポート(赤道儀)接続用の
ケーブル(RJ-12)は必要がないということになります。


なお、PHD2の機器と接続の画面で、マウントの「接続」ボタンを
クリックすれば、赤道儀をコントロールできる小さなダイアログボックスが
表示し、その方向キーで制御できる。












直交誤差のワーニング表示される!



先日から、キャリブレーション動作がおかしい?
10月24日と26日にオートガイドの練習をしてみたところ・・・。


「キャリブレーションから計算された赤経/赤緯の角度が疑わしい」が表示される。














「詳細」をクリックすると
説明(英文)は、以前にも記事にしましたが、
「キャリブレーションで計算されたRA加点の迎角は疑問です。 通常、これらの角度はほぼ直交し、10度未満の「直交誤差」を有する。 この較正では、38.2度の誤差がありました。これは、極座標のアライメント不良、大きなDECバックラッシュ、RAの大きな周期誤差が原因です。」の翻訳内容。














前回(10月21日)の直交誤差は、10度未満の「5.6度」でノーエラー
なのに、今回はなぜそうなったのか?分からない。

極軸調整が不良なのか?、にしても星の自動導入では視野中心
とはいきませんが、ほぼ中心付近にとらえています。また、赤道儀の
バックラッシュ関係なのか?、原因を特定できません。
あとはエラーを無視してガイドは通常通り問題なく動作した。


どなたか、このような現象になり解決された方はおいでませんか?



ガイド中の、ガイド星の動きを比較


ノーエラーの10月21日と、エラーを表示した10月24日の
ガイド中の、ガイド星の動きをプロットして比較してみました。


10月21日 赤経、赤緯方向のズレと、修正推移プロット図
















10月24日 赤経、赤緯方向のズレと、修正推移プロット図
















特に、10月24日赤線のDECDistance(キャリブレーション結果から
計算された赤経方向のガイド星のズレ)を比較して見ると、一目瞭然で
プラス値に大きく波うっていて、修正タイミングも不規則な波形です。


次に、ガイド中のガイド星の動きについてプロットして比較してみます。

10月21日 ガイド星の動きプロット図

















10月24日 ガイド星の動きプロット図

















これも、10月24日 赤緯方向プラス値の方向へ頻繁に
動き回っている様子が分かります。


いま思い出してみると、キャリブレーション時の、赤緯ステップに
時間が掛かっていたようで、値が40以上を示していましたので
赤緯方向の動きに問題がありそうです?











2018年10月23日火曜日

オートガイド ログファイルの解析



10月21日のオートガイド状態を、ログファイルから解析してみました。

PHD2ガイディングは、何らかの操作をすれば、その都度ログファイルに
そのデータが記録されて残りますが、キャリブレーション、オートガイド
動作の記録も当然ログファイルを開いてみることができます。


ログファイル(ガイドスタート部分を表示)














カンマ付きテキストなのでExcelで読み込む。(ガイドスタート部分を表示)














ここで解析に必要なデータ項目は次の2つです。
•RARawDistance:キャリブレーション結果から計算された、赤経方向のガイド星のズレ。
 (単位はピクセル)
•DECRawDistance:キャリブレーション結果から計算された、赤緯方向のガイド星のズレ。
 (単位はピクセル)

これをプロット(グラフ視覚化)してみました。

まず、ガイド星が赤経、赤緯のどちらの方向にどの程度流れ、どのタイミングで修正が
入ったかを見てみます。

図1)キャリブレーション終了直後の、ガイド状態(約15分間)














赤経方向(赤線)は、0を挟んでプラス、マイナスと繰り返し修正が入っていることが
分かります。
平均値を計算すると約「+0.4」ピクセルで、ズレはおおむね0です。

一方、赤緯方向(青線)は、最初の1分間は極端なズレですが、それ以降はほぼ
一定方向にズレていった後に、修正が入っていることが分かります。
これも、平均値を計算すると約「+0.2」ピクセルです。


図2)ガイド動作途中で、構図合わせ後のガイド状態(約10分間)















次に、ガイド中にガイド星がどのように動いたかを見てみます。

図3)キャリブレーション終了直後の、ガイド状態(約15分間)














ガイド星の位置は、ほぼ±2ピクセルの範囲ですが、プラス値の赤経方向に
偏っていることが分かります。これは、極軸の未調整のズレと思います。


図4)ガイド動作途中で、構図合わせ後のガイド状態(約10分間)














今後は、できれば60分以上のガイド状態について検証したいと思います。