2024年2月28日水曜日

 能登半島その後の地震発生状況ー⑤




能登半島地震(本震)から約2ヶ月経過しましたが、能登半島では相変わらず小規模ながら地震

が続いている。<図ー3> ここで、2月の地震発生状況をまとめてみた。


2/1~2/27までの震度1以上の地震は124回発生したことになり、その中で志賀町地域(周辺

海域を含む)と輪島市地域(周辺海域を含む)は共に43回発生しているが、第4週に入ると

輪島市地域で多発するようになってきた。(<図ー1>の黄色部分)

一方、志賀町地域では第3週までは活発だったが、その後はほとんど低迷している。

しかし、志賀町陸域(輪島市との境界付近、西方海寄り-<図ー2>)の震央地点から南方向に

約13kmの地点には、現在は稼働停止中の「志賀原子力発電所」が存在している、稼働停止中

でも建屋内の原子炉は居続けている状態で、当地からでもわずか20kmほどしか離れていない

場所にあり、大地震により "想定外" の事が起きるかも知れない?

東日本大震災 (2011.3.11, M9.0) の東京電力 福島第一原発事故を思い出して下さい、あの

時も"想定外"の悪夢が起き、原子力発電所に対する "安全神話"は完全に崩れ去ってしまった

訳です。



<図ー1> 能登半島 地域別地震発生回数 (2月)













<図ー2> 震央分布図 (2月)














<図ー3> 能登半島 地域別最大震度 (2月)





















2024年2月22日木曜日

 能登半島その後の地震発生状況ー④




2月に入って3週間 (2.1~2.21) の地震発生回数を見てみると、震度1以上が

106回で中規模ながら地震が続いていて終息化していく気配が見受けられない。

志賀町地域(周辺海域を含む)<図-2>では、相変わらず頻発が続いており

特に志賀町内陸(<図-1>黄色円枠)では、32回と際立って多発していて、

この2地点で毎日1回以上起きている。

また、前週までと異なる点は、七尾市地域で新たに震源とする地震が2回発生

している<図-2>。これで能登半島北部(奥能登)と中央部の全ての地域の

いたるところで散発的に地震が起きている状況です。


<図-1>
















<図-2>


















2024年2月17日土曜日

 能登半島その後の地震発生状況ー③




今回は、地震発生が特に多発している志賀町地域(周辺海域を含む)の

2月に入って2週間 (2.1~2.14) の地震規模(マグニチュード)推移を

グラフ化してみた。

この期間でも、M2.0~M4.5の中規模程度の地震が発生していて、2月10日

には一日で5回も起きている。















2024年2月16日金曜日

 能登半島その後の地震発生状況ー②





前回記事に引き続き、今月に入って2週間 (2.1~2.14) の能登半島(周辺海域を含む)で発

生した地震状況を調べてみました。

依然として地震規模 <図ー2> は小さいながら、震度1以上は79回も発生しております。

特に志賀町地域(周辺海域を含む)では、やはり29回(前週の2倍)と多発していて懸念さ

れます。<図ー1>



<図ー1>
















<図ー2>















<図ー3> 震央分布図 (2/1~2/14)






















2024年2月10日土曜日

 能登半島その後の地震発生状況ー①




能登半島とその周辺では先月1日の能登半島地震以降、2月9日午後4時までに

震度1以上の地震が1612回発生しており、地震の発生回数は増減を繰り返し

ながら緩やかに減少しているものの、2月1日以降の1週間でも震度1以上が

43回(マグニチュード:M1.8~M4.4)観測されるなど、地震活動は依然と

して活発な状態です。<図ー1>


以前の記事でも特記しましたが、特に志賀町(周辺海域を含む)では、この

1週間でも15回の地震が頻発 <図ー2> しており、全体の35%を占めています。



<図ー1> 能登半島 震源分布図 (2024.2.1~2.7)

















<図ー2> 能登半島 地域別 地震発生回数





















2024年2月6日火曜日

 能登半島地震ー本震発生時の地下模式図!




能登半島地震については、地震専門家の解析によって徐々に明らかになって

来ていますが、大地震発生時の能登半島の地下の状況を模式図で改めて見て

みよう。


陸側断層が海側断層に沿ってずれ動いた「逆断層型」と言われており

その結果、能登半島北部側の沿岸沿い(輪島市など)では、最大約

4メートルの地盤隆起となり、地形が一変してしまった。


能登半島地下断面模式図(地図の黄色線の断面)









































2024年2月5日月曜日

 能登半島・志賀町周辺の活断層が不気味な存在!




以前の記事で、能登半島西側エリアでも群発地震が多発しているという記事を

書きましたが、特に能登半島中央部に位置する「志賀町」周辺の断層群で、今

回の能登半島地震が引き金となって?、地震が活発化しており不気味な存在に

なっています。


図の赤丸エリアの各断層の今後に要警戒!(東北大学・遠田晋次教授の資料引用)

























下の5つの図は、本震発生以降の1週間ごとの震央(震源)分布図。
志賀町地域では、明らかに群発地震が多発していることが見てとれる。


















































2024年2月4日日曜日

能登半島地震(本震)で2回の大規模断層破壊! 





当地では、現在でも能登半島地震の小さい余震が相変わらず続いており

2月に入ってからは毎日のように震度1 程度の地震が起こっています。


1月1日午後4時10分の本震当時を別のデータで解析した地震専門家がおります。

その方は、京都大学・後藤浩之教授(防災研究所 地震防災研究部門)で、能登半島

の中央部に位置する志賀町で震度7が観測された際、同町などで観測された波形の

データを分析、大規模断層破壊が少なくとも計2回(図の断層領域)起こっていた

可能性が明らかになった。































2024年2月2日金曜日

 能登半島地震は周辺の断層帯にも影響を与えて再び石川県で大地震発生のリスク?!




今回の能登半島地震が、北陸周辺の他の断層帯に与える影響を計算した、能登半島の地震に

詳しい金沢大学・平松良浩教授によると、能登半島の北東沖から佐渡沖(図の赤丸領域)に

かけて、そして能登半島西部沖の海底活断層(図の赤丸領域)、さらには加賀地方から富山

県にかけての断層帯がズレやすくなる、つまり地震が起きやすくなるという。


さらに、石川県の内陸 ”邑知潟断層帯”や”森本富樫断層帯”、富山県から岐阜県にまで伸び

る”庄川断層帯”など、いずれもM7を超える大地震が発生するリスクが指摘される断層帯。こ

ちらも計算によれば、今回の地震によって断層がズレやすくなっていることが分かった。特

に森本・富樫断層帯は、本当にいつ地震が起こってもおかしくないと言われている断層帯

で、周辺人口も多いことがあり、非常に大きな被害が出ることが予想されいて、金沢をはじ

め石川県加賀地方でも、今回のような震度7の巨大地震が再び発生する可能性があるという。




(金沢大学・平松教授 資料引用)
























2024年2月1日木曜日

 能登半島地震・1月1日本震発生当時の最新解析!




能登半島地震の発生から1ヶ月が経過しましたが、1月1日の本震当時の状況が

京都大学防災研-浅野公之准教授(強震動地震学)らのチームによって、地震計

で観測された波形データを基に推定し明らかになった。


震源となった石川県珠洲市付近から南西方向に延びる断層が1日午後4時10分過ぎに動き

始めて地震が発生。その13秒後には、震源付近から北東方向に走る断層が動く別の地震が

起きていたという。

2回の地震はいずれもM7・3相当と推計され、1回目の揺れが収まる前に2回目が発生し

た。チームは、1回目の地震で半島沿岸部の陸域断層で隆起が起き、2回目の別の断層で地

震「連動型地震」が発生し津波の主な原因となったとみている。

1回の地震と比べ、地震のエネルギーは約2倍に増大したと推計される、最初の揺れが収ま

る前に2回目の地震が起き、1分程度の激しい揺れとなって甚大な被害につながったとみら

れる。